毛包虫症(もうほうちゅうしょう)について。ペットの病気やケガ、治療について、対話形式(ドリルダウン)により分かりやすい解説しています。

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毛包虫症(もうほうちゅうしょう)について

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少し前から毛が抜け始めて、はじめは痒がらなかったんですけど、徐々に痒がり始めたんです。

脱毛も徐々に広がってきてるので、心配なのですが...。

はい、わかりました。

まずは、一般的な皮膚の検査、それに毛の検査をしてみましょう。

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はい。

んー。特に痒みのひどいところでは、細菌がかなり増殖してしまっているようですね。

また、脱毛が広がっているところでは、毛包虫というダニが増えていますね。

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ダニですか?!

うちは完全に室内飼いで、外には一切出さないんですけど。

はい、毛包虫(ニキビダニとも呼ばれますが)は、もともと皮膚に存在しているダニなんです。

草むらなどに潜んでいるマダニなどのダニとは違って、毛穴の中にいて、本来は病気などは起こさずに共生しています。

ですから、マダニを退治するようなスポットのお薬では退治できません。

免疫力が低下したりすると、異常に毛包虫が増殖し、脱毛など皮膚の症状がみられるようになります。

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もともと皮膚にダニがいるんですねぇ。

はい。ちなみに私たちの毛穴にもいますよ。

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そうなんですか?!

感染は生後まもなく、お母さんから子供に感染すると言われています。

成長したイヌ同士、ヒト同士またイヌからヒトへの感染は起こりません。

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どうやって治療していくんですか?

基本的には駆虫薬を注射することで改善していきます。

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よかった。

注射すればすぐ良くなるんですね?

もともといるダニなので、完治するには時間がかかる場合が多いです。

長い場合は、3~4か月かかる場合もあります。

また、免疫力を低下させるような病気にかかっている場合やお薬を使用している場合などは、さらに時間がかかります。

なので、根気よく治療を受けることが必要になります。

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わかりました。

駆虫薬の投与だけでなく、シャンプーなどの補足的な療法もとても有効なので、頑張って治療していきましょう。

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毛包虫(ニキビダニ)について

ご理解いただけましたでしょうか。

獣医師 院長
池谷 大輔

池谷が回答いたしました。

ニキビダニは単独では強い痒みが出ず、検査をしても発見できない場合もあります。

長期改善してこないような皮膚病の場合は、隠れている可能性もあるので、検査をしたり、試験的に駆虫薬を使ってみるのも一つだと思います。

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