マダニ予防について。ペットの病気やケガ、治療について、対話形式(ドリルダウン)により分かりやすい解説しています。

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マダニ予防について

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昨日、ブラッシングしていたらダニがついてるのを見つけたんです。

これはマダニですね。

マダニ

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その場で、取ろうと思ったんですが、なんか怖くて病院に来ました。

簡単にとれそうですが、実は牙がついていて、適切に取り除かないと牙が残ってしまうので、できれば病院で取ってもらったほうがいいでしょうね。

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牙が残ると、どうなるんですか?

炎症を起こして、腫れてしまったり、化膿して膿が溜まってしまう場合もあります。

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家で取らなくてよかったぁ。

付いてしまったマダニを退治してくれるお薬もあるので、当院ではそういったものを予防的に使用することをお勧めしています。 以前は首の後ろにつけるタイプが主流でしたが、最近、イヌでは内服するタイプもあります。

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予防的にってことは、刺される前に使用するんですか?

はい。

付いてしまったものを、速やかに退治してくれるので、刺されて起こってくる病気を防ぐ可能性が非常に高くなります。

当院では、年間通して月一回使用することをお勧めしています。

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ダニに刺されると、何か病気が伝染るんですか!?

マダニは、実は様々な疾患を媒介する怖いものです!

なかでも、イヌで多いのはバベシアという寄生虫が起こす病気です。

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どういった、病気なんですか?

バベシアという寄生虫は感染すると、赤血球に寄生します。

そして、赤血球を壊してしまい貧血を起こさせます。

これが原因で死亡してしまう場合もありますので注意が必要です!!

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どういった症状が出るんですか?

おもな症状は、発熱、食欲・元気消失、血色素尿(すごく濃い尿)、呼吸速迫、黄疸です。

飼い主さんの多くは、食欲・元気がなくなって、ぐったりしていると言って連れてこられます。

よく話を聞くと、2・3日前から尿が非常に濃くなってきたとか、寝ているときも呼吸が荒いということを言われます。

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尿が濃くなったり、黄疸も出るんですか?

はい。

先ほど赤血球が壊されると言いました。これを溶血というんですが。

そうすると、赤血球の中の色素が体表や粘膜や尿に出てきてしまうんです。

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治療できるんですよね?

もちろん、バベシアを駆虫するお薬はあります。

しかし、なかには間に合わずに亡くなるケースもあります。

また、感染したバベシアはゼロにすることが難しく、一度症状が落ち着いても、免疫力が下がったりすると、同じように悪さをすることが多いです。

だから、予防が非常に重要です!!!

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はい!
これからは月一回、予防していきます!!

そうですね。

ちなみにマダニは冬でも草むらなどに潜んでいますので、必ず一年通して予防してください。

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マダニ予防の重要性が

ご理解いただけましたでしょうか。

獣医師 院長
池谷 大輔

池谷が回答いたしました。

マダニによる病気は本当に怖いものですが、予防的にお薬を使用することで防げる病気でもあります。

しっかりと通年予防をして、病気から大切な家族を守ってあげてください!

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